ダンス 初心者必見! アップ&ダウンの
解説!-03.TIPS(コツ,知識をシェア)

ダンス 初心者必見! アップ&ダウン の解説!-01.ポージング&軌道の確認_TIPSアイキャッチ

ダウン&アップはダンス必須の基礎!マル秘のコツをご紹介

Introduction

アップ&ダウンのメニューは実施してみましたか?

以前の記事でポージングやメニューの流れを説明してきました。しかし、まだまだ疑問が残る部分や思うように出来ないなど、悩みをお持ちの方もいらっしゃることと思います。

そこで、24年の指導経験から「こんなコツがある」とか「上手くいかない時の対処法」などをシェアしたいと思います。

入門者・初心者の方が、出来るだけ早くダンスを踊れるようになり、楽しさを感じられる手助けになると思いますし、中級者・上級者の方も、改めて見直してみたら発見があった!と気付くことがあると思います。

本記事で学べるダンス情報

  • 内転筋を使うと安定する
  • 胸を大きく動かすために!
  • つま先重心のコツ
  • 意識ポイントで効率アップ

YouTube / SPACE ART Dance TV

実践動画

ダンス入門編〜毎日2分のルーティーンでアップ&ダウンをマスター!

解説動画

ダンス初心者必見!
アップ&ダウンの解説!

本記事は、上記動画とリンクしています。
テキストでは分かりづらいことも動画で確認すればすぐに理解できると思いますので、是非ご覧ください。


どんなダンスでも活かせる体の使い方を徹底解説!

TIPS



内転筋(ないてんきん)を使えばバランスアップ

内転筋を利用すれば、格段と下半身を安定させることができます。

下半身が安定すると、上半身をリラックスさせることができるので、リズムの取り方の選択肢を広げることができます。

ダンスが大好きな皆さんには、是非一度見直してもらいたい筋肉です。

内転筋はどのような意識で使うのか?

内転筋(ないてんきん)ってどこの筋肉?と思う方も多いでしょう。
太ももの内側にあります。
まずは難しいことは考えず、「太ももの内側あたりを使えればいいんだ!」くらいに考えてください。

関連記事
ダンス 初心者必見! アップ&ダウン の解説!-01.ポージング&軌道の確認
でご紹介している
「ノーマルスタンス」の姿勢を取ります。

https://sadance-online.space-art-ase.com/rhythm-training/dance_rhythm_training_up-down_howto/

この姿勢では、左右の太ももは離れているはずですね。
この太ももを、内側にくっつけるイメージで寄せていきます。

そうすると、太ももの内側が熱くなったり、力が入っている感覚になると思います。

この辺りが内転筋です。
この力加減を利用することで、体を安定させることができます。

ノーマルスタンスのポイント

  • 肩幅程度に立ち、つま先体重
  • 上半身は適度にリラックス
ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS01
内転筋
ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS02
寄せるイメージ

力を入れ過ぎると損をしてしまう結果に…

内転筋の力の使い方は分かりましたが、こう感じる人も多いのではないでしょうか?

「結構力使うな〜」

そうなんです。
内転筋は、体を安定させることができますが、初心者のうちは、上半身まで固まってしまって、動き辛くなってしまうケースがよく見られます。

もちろん最終的には筋力アップして、余裕を持った使い方が出来ればいいのですが、これには慣れが必要です。

慣れてくるまでは、この内転筋を使うために、足の裏の内側に体重を集めるようにしてみると良いでしょう。
内転筋を使うぞ!と思っていた時よりも、多少リラックスできるはずですし、内転筋も働いています。

定期的に、内転筋の使い方を見直して、ぜひ自分の理想とするダンス表現が出来る様に、コントロールの幅を広げて欲しいですね。

ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS03
上半身が固まらないように

膝を柔らかく曲げ伸ばしすること

内転筋を利用しようと頑張ると、膝の曲げ伸ばしにも影響が出るケースもあります。

リズムを気持ち良く魅せるためには、音楽にタイミングを合わせてアクセントを取る必要がありますが、内転筋を意識し過ぎると、カクカクしたようなリズム取りに見えてしまうケースがあります。

ダンスのみならず、スポーツでもそうですが「膝が固い」「膝を柔らかく使う」といった表現を使います。

これでは、ダンスの魅力の一つである、音楽と融合した時に得られる喜びが遠のいてしまいますので、膝がカクカクしない程度に内転筋を利用してください。
理想は、内転筋をコントロールすることですが、内転筋の働きが少なくても、上手く他の筋肉で補ってくれるのも人間のすごい機能です。

やはりこれも慣れてきた頃に、内転筋の使い方を見直すことがお勧めの練習方法です。

ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS04
膝を柔らかく使おう



つま先体重の効果

人によって「つま先重心タイプ」「かかと重心タイプ」と分かれています。

なんとなく、イメージではつま先の方が良いと考える人も多いと思います。
しかし、つま先だから良いと言うのがダンスではありません。かかと重心でしか表現できないテクニックも多く存在します。

しかしながら、つま先重心の方が運動しやすいことも事実です。
皆さんが走る時に、かかとしか地面に付けないと言うルールだったら、走りにくいのは想像がつくと思います。

初心者のうちは、まずダンスのリズムを運動しやすいところでマスターしていくのが成長の効率が良い!と言うことで、まずはつま先重心から覚えていきましょう。

母趾球(ぼしきゅう)で衝撃吸収〜足の指で地面を掴む!

つま先重心からスタートした方がいいと分かったところで、具体的にどうしたら良いかをお伝えします。

母趾球ってどこにある?

足の親指の付け根、その足の裏側に、丸いふくらみがあるのを確認してください。
こちらが、母趾球(ぼしきゅう)という部分です。

ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS05
母趾球

母趾球の役割

母趾球には、着地時の衝撃を吸収する役割があります。この部分に重心を集めてくるイメージを持って動作するように心掛けます。

足踏みはもちろんのこと、ノーマルスタンスでもこの母趾球を利用することをお勧めします。

ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS06
つま先重心の時、母趾球に体重を集めることを意識
内転筋を寄せることも忘れずに!

それでもバランスが崩れてしまう人へ

母趾球に重心を集めるイメージをしているのに安定しないと言う人も、指導経験の中で一定数出会ってきました。
この場合、母趾球を「置く事」は意識しているものの、足の指で「地面を掴む」イメージを持っていないため、バランスを崩す原因になっていることが多いです。

母趾球で衝撃を吸収した瞬間に、足の指で地面を握り込む!

この細かいテクニックが上達すると、みるみる上達していく生徒を多く見てきました。

ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS07
足の裏で地面を掴むように!

母趾球に痛みが出ている場合

成長期などによく見られる症状のようですが、私自身は30才前後に母趾球の痛みを感じるようになりました。

細かい説明は省きますが、母趾球辺りに集まっている筋肉や腱が炎症を起こすのが原因だと学んだことがあります。
大抵の場合、少し運動を控えることで炎症は収まるようなので、ひどくならないうちに病院で診てもらって、適切な休養を取ることをお勧めします。

プロダンサーの方などで、どうしても活動しなければならない人は、母趾球を保護するパッドが販売されていますので、一つの選択肢としてありだと思います。

胸のリズムを大きく見せるために工夫できること

胸を大きく膨らませたり、縮めたりする上手なダンサーを見ていると、思わず「凄い」と声が出てしまいますよね。

胸をアップ、もしくはダウンさせるためには、腹筋がとても大切になってきます。
もちろん背筋など、他の筋肉も大切なんですが、まず腹筋をコントロールできるようにしたいところです。

腹筋をどのように使うか?

まず、難しく考えずに
お腹全体を出来る限り、へこませてください。
息が止まるほどへこませて構いません。

その時の肋骨(ろっこつ)の動きに注目してください。
お腹がへこんでいくに連れ、肋骨が上がっていくのを確認できたら、最初の一歩はクリアです。

肋骨が上がったところから、更に鎖骨(さこつ)を顎に近づけるように、胸を動かします。
顎が下がってはいけません。鎖骨を上げることを大事にしてください。

とても苦しい姿勢だと思いますが、この形が胸のアップ姿勢です。
自分の想像以上に筋力を使うことを確認できたら、そこでアクセントが取れるようになるまで、練習を繰り返していくことで、自然と必要な筋力も備わっていきます。

ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS08
肋骨を上げ、鎖骨を顎に近づける

肩が上がってしまい、格好良く見えない場合

胸のアップを大きく見せようとする際、腹筋と共に、肩周りの筋肉にも力が入ってしまうと、肩が上がってしまい理想のポージングが取れないと悩む人は多いです。

解決策として、肩甲骨(けんこうこつ)を下げることを意識してみてください。

お腹をへこませる時には、同時に肩甲骨も下げる!

これでだいぶポージングが変わってくるはずですし、慣れてくれば適度なリラックスを覚え、格好良く見えてきます。

ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS09
肋骨を上げると共に、肩甲骨を下げる

腰に痛みがある方へ

腰痛を抱えている方もいると思います。
ダンサーの腰痛持ちは多いです。

腰痛を技術的な部分から改善していくこともできます。
私も、技術を向上させることで腰痛を治して踊り続けています

まず、先にもお伝えしたように、腹筋を最大限に使えるように練習を重ねてください。
腹筋を入れた後に、胸のリズムを入れることをお勧めします。

腰痛持ちのダンサーを分析すると、胸のリズム取りの時に、胸周りの筋力から働かせていることがほとんどです。.(もちろん原因は一つではありませんが…)

技術的な改善策として、

  1. まずは腹筋を働かせる
  2. 次に胸のリズムを取る

の順番を癖付けることで、腰への負担はかなり減ることになります。

もちろん無理は禁物です。
サポーターを付けて、動作を助けてもらうのも良いですし、ひどい痛みなら休養しましょう。

ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS10
技術を向上させ、腰痛を改善

意識するポイントで、新しいテクニックの習得が早くなる!

TIPS

そもそもリズムトレーニングってなんだろう?

リズムトレーニングでは、ステップや胸のリズムについてはよく考えるものの、腕の使い方を深く考えるケースが少ないように感じています。

足にも多くの技術があるように、腕だけでも数え切れないほどの技術があります。
これを、パフォーマンスにしていくためには、

  • 胴体


それぞれ分離してコントロールする必要があります。

指導経験上、初心者でも勘が良い方は、足+胸や足+腕など、2つの動作を両立させることが可能です。
しかし、胴体+足+腕と3つを同時にコントロールできた初心者は見た事がありません

初心者が第一に優先すべきは、

  • 胴体

一つずつのリズムをコントロールする技術を養うことです。

余裕が出てきたら、2つの動作を両立させながらリズムコントロールする段階へ進む。

これが、指導経験の中で、一番成長スピードが早いと感じます。

ダンス初心者必見!アップダウンの解説!-TIPS挿入01

「意識しない」を意識すると効果が上がる

主に、3箇所でリズムコントロールをしていく必要があることは理解してもらえたと思います。

では、初心者への指導例として
「1箇所だけのリズムコントロールをしてね」と伝えるケースと、
「1箇所に集中して、他の2箇所は意識しないでね」
と伝えたケースでは、
その後、一年後の成長に差が出ることに気づく機会がありました。

本記事とリンクしている動画、
ダンス入門編〜毎日2分のルーティーンでアップ&ダウンをマスター!
で実施しているメニューを例に挙げると、

パート1~2は足だけのリズムトレーニングに集中させるためのメニューです。
この場合、私はこのように指導することを心掛けています。

  1. 足の動かし方に集中してね
  2. 胸は意識せずにバランスをキープしてね
  3. 腕は、ブラブラさせて意識しないでね

どんな意図を持っているかと言うと、
意識しなくて済む部分も、意識をしないと言うことを意識して欲しいことを伝えるようにしています。

いずれ、中級や上級の技術への練習に入っていく際に、意識を1箇所にしか置かなかった場合と、動作はしないものの意識を2箇所以上に置いた場合では、成長スピードに差が出やすい!と言うことを覚えておいて欲しいです。

腕はブラブラでOK!
脱力を意識してメニューを練習しよう

今回の実践メニューでは、腕の使い方に指定をしていません

これまでの解説の中でも、腕の使い方には触れていません

初心者が真っ先に必要な技術を練習して欲しいという意図を持って作ったメニューですので、腕の使い方は後回しにしています。

先に述べたように、実践メニューを日々コツコツ練習していただく際、腕はブラブラで構いません。力を入れないで胴体と分離させる事が大事です。
意識しないことを意識して、練習してみてください。

きっと、これからの上達に役に立つ「意識」に繋がります。

ダンス初心者必見!アップ&ダウンの解説!-TIPS挿入02

YUSUKE a.k.a. GEMINI

著者プロフィール

ダンサー,振付師,写真,映像,Web制作 etc…

16才ダンスを始める→18才プロダンサーとしてキャリアをスタート→20才独立、SPACE ART結成→24才単独自主公演を制作→
27才スクールオープン→念願だった、指導者・クリエイターとしての活動を中心に現在に至っています。
20代は年間100本強のパフォーマンスを3年間継続、その後も50本ほど出演を継続。
20代半ばから月間で150人以上の生徒を指導。その他、スポーツ・体育授業などの運動関連のコンテンツを指導・コーディネート。
30代から本格的にミュージカル・ステージ・MVなどの振付師として活動。行政関係の式典などの演出・構成やダンススタジオのコンサルティングも少々。
およそ月間200人ほどの生徒を指導した15年間を経て、現在はダンスに関わる技術・思考法の伝承に力を入れています。